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床下エアコンを利用した暖房方法について

2021-02-07
カテゴリ:現場,新築,高気密・高断熱,省エネ住宅,寒くない家,床下エアコン
先日、床下エアコンを採用した暖房方法のについてご質問を頂いたのでブログを書こうと思います。


冬の時期に床下エアコンの体感をしたくてモデルハウスに来られる方が多くいらっしゃいます。
寒い冬に効果的な床下エアコンは床暖房とはまた違う、とても快適な室内温度にしてくれますが、間取りやお部屋の間仕切りによって少し温度差が出る事があります。


できる限り効果的に利用して頂く為に、開放的な間取りでご提案しますが、お施主様のご要望によっては細かく区切ったプランにしなければならない時もございます。


そんな時でも暖房の場合は、1階に関しては比較的全体を暖房する事が可能です。
2階は日射を取得したり、換気システムなどをうまく配置して全体を暖める事もある程度は可能ですが、1階ほど暖まらない可能性がある場合に壁掛けエアコンなどを採用して2階全体を暖める方法を検討したりします。


できる限り床下エアコン1台で全館暖房できるように設計を工夫しますが、間取りのご要望により温度差が出そうな場合の暖房の組み合わせについて解説します。



パターン① 1階床下エアコン+2階は壁掛けエアコン
一番多いパターンは床下エアコン+必要な部屋に壁掛けエアコンを1台つけるパターンです。



壁掛けエアコンを連続運転しつつ、共用スペースやドアを開放したりする事で2階のフロアの暖房をするパターンです。



メリットはコストパフォーマンスです。2階のエアコンは市販品でも、持ち込みでも利用可能です。





パターン② 1階床下エアコン+2階エアコンをダクトで各部屋に分配
最近、大きな2世帯住宅で1階フロアはご両親、2階は共働きの若いご夫婦というお家のご相談が増えております。



この場合に、1階の床下エアコンは常時連続運転ですが、2階は場合によっては運転を止めたい場合がありました。
2階は必要な時には運転したいけど、仕事などで不在の時は運転を止めたいご要望です。


完全な2世帯の場合はそれなりに各階のフロアが大きいのでエアコン1台で賄おうとした場合は隅々まで暖気が行きにくい事があります。
そんな時に採用した方式ですが、2階のエアコンはホールなどに設置してダクトで暖房を各部屋に分配するという方式になります。


メリットは各部屋に確実に届ける事ができるのと、換気とエアコンなどを連動して採用する事も可能です。
デメリットはコストが少し高くなります。






パターン③ 1階床下エアコン+2階壁掛けエアコン+ダクトファンで各部屋に分配
続いては、2階のホールなどに壁掛けエアコンを1台取付して天井ダクト式の換気扇を利用して各部屋に分配するやり方でです。



プラン②はエアコンから直接暖房をダクトで送り届ける方法ですが、こちらは一度室内に吹き出した暖かい空気を換気扇で吸い込んで分配するという方法になります。



ホールなどの空間をチャンバーとして利用してその空間の暖まった空気を風量のみで分けて届ける方式になります。



メリットは空気を届ける一般的なダクト式の換気扇を2~3台取付するのみなのでプラン②に比べるとコストダウンできます。
デメリットは一度ホールなどの空間に吹き出した空気を吸い込んで分けるのでホール部分が暖まっていないといけないのと、大きな面積になると対応できない場合もあります。




パターン④ 1階床下エアコン+1階の床下エアコンからダクトで2階に分配
こちらの方式はコンパクトな物件向けの方法です。



1階の床下に吹き出した温風をカウンターアローファンというファンを利用してそのまま2階まで分配する方式です。



熱源はあくまで1階の床下エアコンのみなので2階のエアコンは必要ありません。
コンパクトで開放的な間取りのお家にはコストも抑える事ができてピッタリです。



メリットはコストが抑える事が可能な事です。
デメリットは大きな面積の家になると対応できない可能性があるのと、大きなダクトスペースが必要になる場合がございます。









以上の様に、床下エアコンを採用した暖房の考え方にも色々な方法がございます。



1台で全て暖房できる間取りをまずご提案しますが、打合せのなかでどうしても部屋を区切りたい場合も出てきたり、バックアップの意味で2階にエアコンを入れたい時があります。
そんな時にご提案する方法になります。



床下エアコンを採用しない場合でも活用できる方法ですのでご参考にしてみて下さい。
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