先日、一昨年お引き渡ししたOB様宅にメンテナンスの調査でお伺いさせて頂きました。
写真のお家で、こちらの施工例になります。
大きな吹き抜けのあるお家で暖房は4.0Kwの床置きエアコンを連続暖房して全館暖房しています。
ご主人様にお話しを聞くと先週の冷え込んだ日も特に寒くなく、冬の天気が良い日は南面の日射が多く暖かくなりすぎるのでたまにエアコンを切っていますとの事でした。
こちらのお家のプランニングの時にもご家族にご質問を頂きましたが、
『吹き抜けがある家って寒いって聞きますけどどうですか?』
とご質問頂きます。
お答えするのは、
『断熱性能が現行の基準くらいで、気密測定もしていない家だと寒いと思います』
と、お話しています。
その後によく聞かれるお話として、
『シーリングファンを付けたら大丈夫ですか?』
ともよく聞かれます。
この場合も、上記の答えと同じで断熱性、気密性が担保されていれば大丈夫です。性能が良ければ特に必要ないと思いますとお話ししています。
今回お伺いしたOB様はとても上手に暖房をされる方なので特に吹き抜けの温度差を感じにくい生活をして下さっていました。
日差しの差し込む冬の日中は吹き抜けの2階窓を開けて日射を取り入れて、寒くなってくるとスクリーンを閉めて床置きエアコンの温度を上げる生活パターンを続けていらっしゃいました。
先日お伺いした時も外は0℃近くでしたが、室温は20℃でエアコンは1階のエアコンが1台稼働という状況で、ご主人様はTシャツ1枚でした。
しっかりとした高断熱・高気密で建物を計画して、冬の太陽光のラインを把握し、窓の断熱性や日射取得率なども計算したうえで計画する吹き抜けは効果的です。
大切なのは温度差ができない様に事前に建物スペックを計算して把握できるかだと思います。
なので吹き抜けが寒いのではなく、建物性能が悪いという事が原因になります。
固い話になりましたが暖かくて明るい吹き抜けは冬にとても気持ちの良い空間になります。
大きな吹き抜けを計画する時はしっかりと建築業者さんに性能面をご確認して下さいね。