名藤です。
先々週の週末に開催した完成現場内覧会は寒い日にも関わらずご予約のお客様にたくさん来て頂きました。急遽不動産屋さんのご紹介の方も来られ充実した時間でした。
今回のお家でまず聞かれたのが玄関の斜め上にある2階の掃き出し窓についてでした。
デザイン上も少し面白い感じになっていますが実はしっかりした意味を持つ窓であり配置でした。
この土地を売り主の私達が売る前に自社の土地なので色々と事前に検証し、シュミレーションをしていました。
ちなみに南側に建っている建物も私たちが建築したお家です。
真南に総2階の建物が建っているという事は日射を確保する上ではデメリットになってしまうので、いかにうまく採光して室内を暖かく、明るくするかがポイントだったのですが、
事前にSunseekerというアプリを使って太陽の動きを確認し西側に面した2階の部分が一番陽の光を取り入れられる場所でした。
その一番太陽の恩恵を受けられる場所にサンルームをプランニングしました。
2階の掃き出し窓はサンルームの窓でした。
このサンルームが最近とても人気で色々なお施主様が採用して下さっています。
今回と同じ様に2階に設置したり、洗濯機とガス乾燥機の乾太くんを設置して造作家具で組んでみたりと色々な事例があります。
サンルームをご要望される理由としては、
①花粉症なので外干ししたくない
②寒い冬にバルコニーに出て洗濯物を干したくない
③冬は外に出しても乾かない
④雨を気にしたくない
⑤最初から室内干しのつもりだった
以上の様な理由が多いと思います。特に花粉症対策と雨を気にしたくないという理由は多いです。
花粉症対策などは春先の天気の良い洗濯物干すのにもってこいの時期に限って花粉がバンバン飛んでいたり、そうでなくてもPM2.5やらNOxやら色々と大気中に飛んでいるのがアレルギーや体調不良の原因になっているからだと思います。
また雨については共働きのご夫婦が増えて洗濯物を雨に濡らしたくなかったり、そもそも取り込むのがめんどくさいという方も多いと思います。
上記の対策にはガス洗濯乾燥機の乾太くんはとても有効ですがコスト上採用できない場合もあります。
その場合はプラン上サンルームをご提案してその場所に干して頂く様にしています。
ところで室内干しの場合に気になるのが湿気の問題です。
冬の湿気は窓の結露を発生させ、その結露からカビが発生しダニやハウスダストの原因になっています。
室内干しが体調不良の原因になる事もあるのです。
その上で室内干しをするうえで大切だと思うのは、
①窓に結露が起きない様にする事
②換気をしっかりと確保する事
③ちゃんと乾く事
だと思います。
今回のお家ではまず、
①の窓に結露が起きない様にする事については室内の窓は樹脂サッシを採用しガラスのスペーサーもウォームエッジという樹脂スペーサーを採用した物にしています。
サンルームの窓は少し断熱的には弱くしてアルミ樹脂複合にしましたがこれはガラスを一般のペアガラスにして日射熱取得率を上げたかったからです。その代わりに入口を2重サッシにしてガラスはこちらも一般複層を組み込みました。
②の換気については熱交換型の24時間換気の排気側のダクトをサンルーム内に設けました。湿気た暖かい空気を外気から取り入れる冷たく乾いた空気に混合させて室内に戻す事で排気の熱エネルギーも活用しようと工夫しました。
③最後にちゃんと乾く事ですが、冬の室内の湿度は私たちの作るお家の様な高気密、高断熱のお家で連続暖房をエアコンなどで行うと必ずと言っていいほど湿度が低くなります。当たり前ですが暖房をする事で湿度が下がってしまう事はよくある冬の室内状況です。今回のお家も連続暖房でご提案していますが室内の湿度はそれなりに低くなる可能性があります。そこで洗濯物の登場です。加湿器などを使って加湿した場合、フィルターの掃除の目安は機種によって違いますが数日に1回は必要だと思います。もっと言えば毎日しても良いと思います。前述のカビなどのアレルギーの原因物質がフィルターに付着するとそのフィルターをそのまま掃除せずに運転すればそれなにり室内に撒き散らされると思ってよいと思います。対して洗濯物ですが毎日綺麗に洗濯機が洗ってくれているので室内干しすれば洗濯した衣類そのものがフィルターになってくれます。生乾きだと別ですが。適度な湿気を綺麗な状態で室内に提供できるという点では洗濯物は良いと思います。連続暖房による湿度不足、加湿器のフィルター掃除の問題などを室内干しは解決してくれます。
以上の様な理由を考慮してサンルームをご提案しています。
バルコニーにはバルコニーの良さがあると思いますが、生活スタイルやお客様のご要望でサンルームをプランニングが増えてきたと思います。
規模的に難しかったり、他の部屋の優先性が高い場合は仕方ありませんが今後もご要望があれば積極的にご提案していこうと思います。
以上、長文になりましたがご参考にして下さい。
以上、名藤でした!!