床下エアコンは、床下空間を利用して各居室に空気を送る空調システムです。床下全体を暖房することで、家中どこでも暖かい空間になります。しかし、床下エアコンを導入したことで後悔したという声があります。
本記事では、床下エアコン導入後に後悔した理由のほか、床下エアコンのメリットや失敗しないためのポイントを解説。さらに、旭ホームズで提供する床下エアコン「はるかぜ」の魅力をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
目次
床下エアコンとは
床下エアコンとは、床下空間を利用して空気を各居室の吹き出し口に送る空調システムのことです。床下エアコンを採用すると壁に室内機を取り付ける必要がないため、空間を有効に活用できます。また30~40坪弱までなら、1台の機械で全体を空調することが可能で、初期費用や機械のメンテナンス費用が比較的抑えられる点も魅力です。
ただし、床下エアコンは冬場の暖房に適している一方で、夏の冷房には不向きな点があります。季節に応じた使い分けが必要になる点には注意しましょう。
全館空調との違い
床下エアコンは家全体をひとつのシステムで温めることから「全館空調」の一種といえますが、基本的に暖房運転のみです。対して全館空調は冷暖房の両方をカバーし、夏は涼しく冬は暖かく、1年を通して快適な温度を保てます。
床下エアコン・全館空調のどちらも、効果を発揮するためには高気密・高断熱であることが求められます。採用する際は、高気密・高断熱の施工ができる業者を選びましょう。
床暖房との違い
床暖房と床下エアコンはどちらも床を温める方法ですが、異なる特徴があります。床暖房の多くは床の下に配管を通して温水や電気で直接床面を温める仕組みで、肌に触れる床の温かさを直接感じやすい暖房機器です。
しかし、長時間接していると低温やけどのリスクがあり、特に小さなお子さんやお年寄りの方は注意しなければなりません。また、床暖房は設置した部屋に限定され、隣の部屋と温度差が生じやすいというデメリットがあります。
一方で床下エアコンは、足元がほんのり温かくなる程度なので、低温やけどのリスクはほとんどありません。床下エアコンは床暖房のような配管は不要で、吹き出し口を設ければ家中どこにでも暖かい空気を送り込めます。場所を問わず、快適な暖かさを実現できることがメリットです。
床下エアコン導入後に後悔した理由
便利な床下エアコンですが、導入後に後悔したという声があります。以下では、床下エアコンを導入後に後悔した理由について紹介します。
シロアリ被害にあった
床下エアコンを導入して後悔した理由のひとつがシロアリ被害です。床下エアコンを導入すると、特に基礎工事をして早い段階では床下の湿度が高く、結露が発生する可能性があり、湿気を好むシロアリのリスクが高まります。たとえば、梅雨時期や夏場などに床下の温度差によって結露が生じ、シロアリが発生しやすい環境が整ってしまうケースがあります。
ただし、床下エアコンだからといってシロアリが必ずしも発生するわけではありません。適切なシロアリ対策を取ることで、リスクは軽減できます。
カビができた
次に床下エアコン導入後に後悔した理由として挙げられるのは、カビの発生です。床下エアコンを冷房で頻繁に使用すると、床下に結露が発生するリスクがあり、それが原因でカビが生えることがあります。
カビのリスクを避けるためには、床下エアコンは主に暖房として利用し、冷房運転は極力控えることがポイントです。冷房が必要な時期には、床下エアコンではなく通常のエアコンを併用しましょう。
電気代が跳ね上がった
床下エアコンを導入したものの、期待した節約効果が得られず高額な電気代の請求が来てしまった、というケースがあります。実は、空調の電気代が増える原因の多くは、建物自体にあるといわれています。建物の断熱性や気密性が十分でないと外気が遮断できなくなり、夏場や冬場にエアコンをいくら稼働させても室温が保てず、電気代がかさんでしまうということです。
導入を検討する際は、断熱・気密性の高い建物設計や、信頼できる施工業者に依頼しましょう。
床下エアコンのメリット
床下エアコンの導入で後悔した理由を紹介しましたが、床下エアコンは適切に使用すればメリットが多い空調システムです。以下では、床下エアコンのメリットを紹介します。
床下全体が暖かくなる
床下エアコンのメリットとして、床下全体がしっかりと暖かくなることが挙げられます。床下エアコンは空気の対流を活かして、部屋全体を均一に暖められるシステムです。このような仕組みにより、冬の寒い日でも足元からしっかりとした暖かさを感じられます。
また、床暖房のように暖めるエリアが限られていないことも大きなメリットです。床下エアコンであれば、床下を通して家全体の空気を循環させられます。どの部屋にいても均一な暖かさが得られ、部屋ごとに温度が大きく変わる心配は少ないといえるでしょう。
コストが安い
床下エアコンは、同じ間取りや面積の住宅であれば、各部屋に壁掛エアコンやヒートポンプ温水暖房を設置する場合に比べて、導入費用と電気代の両面でコストを抑えられます。たとえば、旭ホームズの床下エアコン「はるかぜ」の場合、30〜40坪ほどの住宅であれば、床下エアコン1台で全体を暖めることが可能です。複数の機器を購入・設置する必要がないので、初期費用や毎月の電気代を抑えられる可能性があります。
また、将来エアコンを交換する際も1台のみの交換で済み、複数台の壁掛エアコンをそれぞれ更新するよりも負担が少なくなります。長期的なランニングコストも大幅に削減できる点が床下エアコンの大きなメリットです。
室内のデザインやインテリアの邪魔にならない
床下エアコンは、床下空間を利用するため、壁にエアコンの室内機を取り付ける必要がありません。室内のデザインやインテリアの邪魔にならず、すっきりと広々とした空間を保てます。
また、床下エアコンは床材の選択も自由です。一般的な床暖房のように「床暖房用床材」に限定されることがなく、「無垢床材」や「テラコッタタイル」、「クッションフロアー」など、お好みに合わせてさまざまな素材を使えます。住まい全体のデザイン性を損なわずに、快適な暖かさを維持できるのも大きな魅力です。
床下エアコンで失敗しないためのポイント
床下エアコンで後悔しないためには、いくつかの重要なポイントを押さえておくことが大切です。
冷房には床下エアコン以外の運転を検討する
冷房運転の際は、壁掛けのエアコンなどを上手に使って冷房をしましょう。
床下エアコンで冷房をすると、前述のように結露やカビのリスクがあります。2階のエアコンなどを上手に使い、全館冷房することをまず検討しましょう。
あらかじめ暖房の試運転をしておく
暖房運転を始めたからといって、すぐに部屋は暖まりません。床下エアコンは空気の対流を利用して温度を均一にするため、暖房を開始してから部屋全体の温度が落ち着くまで、1週間程度の時間を要することがあります。冬の寒さが厳しい時期は、あらかじめ暖房をスタートさせておきましょう。
冬の暖房負荷を下げる工夫をする
冬は床下エアコンに頼り切らず、暖房負荷を下げる工夫をすることで、より快適な暖かさになります。冬の暖房負荷を下げるためには、窓からの日射を積極的に取り入れる方法などがおすすめです。
日中はカーテンを開けて太陽の光を室内に取り込み、自然の暖かさを活用しましょう。自然の暖かさによって床下エアコンの負担が減り、電気代の節約にもつながります。
旭ホームズの床下エアコン「はるかぜ」
旭ホームズの床下エアコン「はるかぜ」は、心地よく、家計にもやさしい冷暖房システムです。冬は床下からの暖かさが足元を包み込み、家中どこでも暖かい空間を作れます。床下空間に蓄熱されることで室温も安定しやすくなり、省エネで暖かさが続く快適な暮らしが実現できるでしょう。
また、床にエアコンを設置することで壁に室内機が不要になり、広々としたすっきりとした空間を実現。床材も無垢床材やテラコッタタイルなど、好みに合わせた自由な選択ができます。さらに、30~40坪弱までであればエアコン1台で空調できるため、設置コストや電気代を抑えることが可能です。
旭ホームズの床下エアコンの導入事例
最後に、旭ホームズの床下エアコン導入事例を紹介します。
床下エアコンを採用した全館暖房の住宅
こちらは、木造在来工法2階建ての床下エアコンを採用した全館暖房の住宅です。
玄関から土間収納、リビングまで室内はゆるやかに間仕切りされていて、空間がつながるように設計されています。どこにいても暖かさや涼しさが均等に行き渡り、1年を通して快適な住環境を実現できるお家です。
床下エアコンを採用した2世帯住宅
こちらは、木造在来工法2階建ての床下エアコンを採用した2世帯住宅です。街中にありながら、冬の陽光を効率的に取り入れるパッシブデザインを活かし、さまざまな世代のご家族が快適に過ごせる工夫がなされています。1階全体には床下エアコンを設置しており、どこにいても足元から暖かさが広がる仕様に。床材の無垢のナラが優しいぬくもりを加えています。
また階段を利用して、冬は1階の床下エアコンの熱が2階へ、夏は2階の冷房用エアコンの冷気が1階へと効率的に循環される仕組みです。空気の流れを妨げないようにアイアンの手すりを採用し、上下階全体に心地よい温度が保たれる住まいとなっています。
広島で戸建ての新築・リフォームをするなら旭ホームズへ
木の家が持つ素材や素地を生かし、その土地の持つ要素を生かして設計し、末永く素晴らしい暮らしができる家づくり。それが旭ホームズのこだわりです。
広島近郊で、高断熱・高気密な注文住宅をお考えの方や、性能向上リノベーションを検討されている方は、ぜひ一度、旭ホームズのモデルハウスへお立ち寄りください。
所在地 | 〒731-5101広島県広島市佐伯区五月が丘2丁目8 |
定休日 | 日・祝・水 ※事前のご予約があればご見学はいつでも可能です。 ※お休みの3日前までのご予約をお願いいたします。 |