長期優良住宅化リフォーム推進事業に採択されたお家です。築35年以上の和風建築のお家をインスペクションを行い、耐震補強、断熱改修を行った施行例です。細かくお部屋が分かれた昔ながらの和風住宅を耐震性、断熱性を上げて大きなLDKのあるお家にリノベーションしました。建物の性能を上げて長寿命化し、末永く快適に健康的に暮らすための工夫が詰まった施工例です。
事前調査・改修後の性能比較
インスペクション
リノベーション工事前に既存住宅状況調査を行いました。また小屋裏、床下の調査をオプションで行い耐震診断も同時に行いました。
耐震性能
一般財団法人 日本建築防災協会 木造住宅の耐震診断と補強方法 一般診断法による診断
上部構造評点
- BEFORE 0.26(倒壊する可能性が高い)
↓↓↓
- AFTER 1.04(一応倒壊しない)
断熱性能
平成25年基準で試算
BEFORE
- 外皮平均熱貫流率 Ua値=3.35(NG)
- 冷房期の外皮平均日射熱取得率 ηA値=8.8(NG)
- 単位温度差あたりの外皮熱損失量 q値=1031
- 単位日射強度あたりの冷房期日射熱取得料 mc値=26.91
- 単位日射強度あたりの暖房期日射熱取得料 mh値=61.53
↓↓↓
AFTER
- 外皮平均熱貫流率 Ua値=0.56(OK)
- 冷房期の外皮平均日射熱取得率 ηA値=1.7(OK)
- 単位温度差あたりの外皮熱損失量 q値=192.1
- 単位日射強度あたりの冷房期日射熱取得料 mc値=5.55
- 単位日射強度あたりの暖房期日射熱取得料 mh値=7.77
長期優良住宅化リフォーム推進事業採択
リビング
元は縁側付きの大きな和室でしたが大きなLDKにしました。断熱性能を向上しているので冷暖房効果は大きな空間になっても快適になりました。
階段
元々は廊下にあった階段をリビング階段にしました。廊下も小さくして水廻りやトイレなどの動線もリビングから近くなり、冷暖房も同じ空間なので寒い廊下に出てからお風呂やトイレに行く必要が無くなりました。
外観
外部は外壁塗装を行い、全ての窓を樹脂サッシに更新しました。風を取り入れたいというお施主様のご要望から掃き出し窓には可動ルーバータイプの雨戸を設置しました。
玄関ホール
以前の玄関は広縁と繋がり大きなホールでしたが冷暖房計画からホールを小さくして引き戸で間仕切れる様にしました。引き戸は造作で作りました。ガラスはアンティーク調の泡ガラスを採用しました。玄関の空気質を上げるために調湿、消臭に効果のあるタイルを額縁を付けて絵の様に設置しました。
キッチン
キッチンにはステンレスの調味料入れなどを造作で設置しました。
食器棚、家電収納
キッチンの後ろには大容量の食器棚と家電置き場を設けました。
パントリー
ダイニングテーブル横にはパントリーを設けました。耐震上外せない壁、柱があったので壁を補強しながら収納を取れる様に工夫しました。家族の人数分のストックの食品や防災セットも収納できます。
ダイニング
ダイニングは大きな6人掛けのテーブルが入る様に寸法を決めました。周辺に勝手口を設けて外部物入れにアクセスできたり、お米のストックができる家具を設置しました。隣接するお部屋は客間・寝室兼用の和室です。
洋室、ロフト
一部洋室を屋根断熱とし、上部にロフトを設けました。お子様の隠れ家の様な場所になっています。
寝室
2階寝室。断熱改修を行った事で夏の2階の蒸し暑さを軽減し、快適に睡眠できる部屋になりました。
アンティーク調の泡ガラス
リビング入口造作の建具はお施主様のお気に入り。ガラスの仕様や格子などを何度もお打合せしてオリジナルの造作建具をご提案しました。
ナラ床材
床にはナラの床材をご提案しました。仕上げは自然塗料のオイル塗り。