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既存住宅の断熱改修工事についてポイント 断熱材施工のポイント

2019-07-04
カテゴリ:広島,現場,リフォーム,リノベーション,名藤,性能向上リノベーション,耐震改修,断熱改修,断熱性能の事,不動産,中古住宅,インスペクション
チェック
名藤です。

今週も耐震補強、断熱改修を行う佐伯区の性能向上リノベーションの現場についてブログを書きます。

前回までは耐震補強の基本となる壁の補強基礎や水平構面について書かせて頂きました。

今週は断熱改修についてご説明させて頂きます。

断熱改修工事は耐震補強と共に大切な性能向上工事の一つです。
大型のリノベーション工事において費用や性能に大きく関わるのでご興味がある方も多いと思います。

こちらのお家は前回もお話ししましたが事前のインスペクション(建物診断)をしていたのでその時に耐震の状況と共に断熱材の施工状況、劣化状況も確認していました。
 

調査時に見て分かった事は断熱材は入っていましたが効果としては『ほぼ効いていない』状況でした。
古い住宅の場合、今回の様に断熱材は入っているが効いていないか、入っていないかどちらかがほとんどです。
 
壁を開けて分かった事ですが断熱材は結露によるカビが原因でグラスウールの内部で黒く変色していました。

この様に断熱材は施工の不備が原因で長い年月かけて結露によって断熱材の性能が奪われている場合がほとんどです。
元をたどれば施工の時に気密処理をきちんとしなかった事が原因ですが当時はそんな事も気にせず『断熱材を入れればいい』くらいの感覚だったと思います。

改修時にこの黒くなった断熱材付近には、ほとんどの場合腐食が見られ、シロアリの蟻害がある場合が多いです。
特に北側の浴室、洗面室まわりにその様な状況が起きています。
この腐食と蟻害は建物の断熱性能云々の前に対処する必要があります。
 
 
 

事前のチェックのお話はこれぐらいにして、今回の現場の断熱材の施工についてご説明していきます。
今回の佐伯区のお家では壁には床にはフェノールフォーム50㎜、壁は高性能グラスウール105㎜、天井には同じく高性能グラスウール210㎜を施工します。
現場ではすでに床の断熱材の施工をしております。
壁と屋根はこれから断熱材を施工していきます。
前述にもあります様にただ単に断熱材を入れたら良いという訳ではないので床、壁、天井の断熱材にしっかりと気密シートを施工していき、隙間になる部分には気密テープを処理したり、
ウレタンガンでウレタンを充填したりして隙間を埋めていきます。

隙間を埋める事で断熱材の性能が100%発揮できるように見えない部分の気密処理をしっかりとしていきます。
また、お施主様とのお打合せの中で事前にどの位まで性能を上げていくかを考えながらご提案をしています。
とても分かりにくいのですが耐震診断同様に断熱性能も性能を事前に計算する事が可能です。

まず分からないであろう数値の値をこのブログで書くというこの無礼をお許し下さい。
性能値を見て安心するのは実務者だけなのですがキッチリ最初から検討してますよというアピールです(◎_◎;)

【断熱性能】
平成28年基準で試算
BEFORE
外皮平均熱貫流率 Ua値=1.23(判定NG)
冷房期の外皮平均日射熱取得率 ηAC値=3.0(判定NG)


AFTER
外皮平均熱貫流率 Ua値=0.50(判定OK)
冷房期の外皮平均日射熱取得率 ηAC値=1.6(判定OK)

簡単に言うと40年近く前の断熱性の無い建物が現在の省エネ基準に適合する建物までランクアップする事になります。
お客様にはとても分かりにくい部分ですが、昨年お引き渡しした『団欒の家』お施主様は冬の室内の暖かさにびっくりされたと生の声を頂きました。
断熱性能は耐震性能を共に分かりにくい部分もありますが、施工後の違いは体験された人にしか分からない良さがあります。
予算的に厳しい部分も出てくるのでエリア断熱したり、風除室的に使うスペースを設けたり工夫をしながらお施主様にご提案しております。

今回も分かりにくい内容ですがとても大切な事です。今後改修工事を検討されている方のご参考になれば幸いです。

次回は断熱改修の中でもキモと思われる窓の断熱改修についてブログを書こうと思います。

以上、名藤でした!!
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